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キーマンでの加工と他の加工方法について


キーマンってどんな機械?

キーマンとは、旋盤を動力としてブローチ加工を行う「装置」として平成17年に発売開始いたしました。
元々、弊社は歯車屋です。歯車の内側に付く「キー溝」の加工に困り、当初は外注をしておりました。
外注費も高額で、不具合を言っても「ブローチ加工は引っ張るだけの加工だから悪いのは刃物とか元々の内径加工が悪い」と開き直られる始末。
それでは、と自分で加工するために社長が作ったのがキーマンの原型でした。
以来、改良を重ね続け、現在ではキーマンでしか加工できない高精密分野が有る程にまで成長させる事が出来ました。
キーマンという商品はその機械構造が大事なだけでは無く、オペレーティングするノウハウ、切削理論への造詣、管理ノウハウと、富浜精工が35年掛けて育成してきた究極のブローチ加工の門戸をたたくと言う事なのです。
と、書きますと敷居が高い!と怒られそうですが、加工に於いては誰でも高精度加工ができる、と言う事を目標に開発して参りました。
日常のオペレーティングに於いては快適な作業をして頂ける機械となっております。
以下に他の加工方法とその問題点を挙げておきます。

キー加工と言えば
☆スロッター加工機
ハイスの刃物を上からトントン突いて加工する。職人さんの技術が物を言う機械です。
この機械でないと加工できない止まり穴への加工ができるのが最大の強み。
加工に時間が掛かり量産向きではない。
押しの加工であるが故、必ずキーが倒れる。制御が難しい。

☆キー溝盤
短いブローチと呼ばれる刃物を使うのこの機械だが、正確にはブローチではない。
ブローチ盤でのブローチはワークを一つ加工するのに刃山は一回しか仕事をしないが、この機械ではのこぎりの様に刃を前後させて切削を行う。故に刃物消耗が激しく、細物キーには向かない、製品精度が安定しない。
汎用性は高く、精度の要らないキーの小ロット加工に広く使われている。
弊社に駆け込んでくるお客様の一番多いのはこの機械の使用者。

☆ブローチ盤(油圧、メカ)
大量生産向きで効率も精度も従来から一番良いとされている加工手法です。
キーマンはこのジャンルに属します。
従来、縦型、油圧方式のブローチ盤が多いですが、油圧方式ではその送りを安定させるために大きな機械的ゆとりが必要です。3トンの仕事をする為には安全を考えると6トン。。。機械も大きくなり高額になるのが最大の欠点です。
※送り速度の安定しにくい油圧方式はブローチ加工に向いていません。と言うのが弊社の主張でもあります
メカ方式も最近御座いますが、高額商品の為割愛します。
油圧ブローチ盤は元々、スプラインやセレーションの様な特殊な内径加工を高速で行うために作られた装置です。
キーブローチを行うための機械では無く、流用していただけの事です。

※では、形はブローチ盤と同じで、メカ駆動の商品を作ればいいんじゃないか、と思われると思いますし。実際にそういった商品も他社さんで御座います。でも、同じ様な寸法にはチャレンジできません。インターネットには掲載できませんが、そこが富浜精工の特許技術で有り、独自理論なのです。
私共の様な小企業が日本一のブローチ技術と謳うからには毎日の研鑽と確固たる理論の構築が有ってこそなのです。